2010/07/12

Benjamin Zander on music and passion

It's one of the characteristics of a leader that he not doubt for one moment the capacity of the people he's leading to realize whatever he's dreaming.
リーダーは、指導を受けている人たちが自分のどんな夢でも実現する能力があると信じて疑わない。

※動画下の「View Subtitles」をクリックすると字幕が出せます

2010/07/06

決意を新たにする

大前研一さん著『時間とムダの科学』より:
人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目はつきあう人を変える。
この3つの要素でしか人間は変わらない。
最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。

現代のビジネスマンは英語・IT・会計・法学に強くないとダメというようにも大前さんは言っている。

2010/07/05

イノベーションへの解 収益ある成長に向けて


シュンペーターはイノベーションの例示として5つの新結合を挙げた。(経済発展の理論)
1)新しい財貨の生産
2)新しい生産方法の導入
3)新しい販売先の開拓
4)新しい仕入先の獲得
5)新しい組織の実現(独占の形成やその打破)
新興国の労働市場が開けてくると、生産部分を低賃金国に任せるオープン・モジュール方式が支配的になってきた。ひとつの製品をコアコンポーネントと汎用品で構成させ、利潤が薄い汎用品は他社に任せてしまう。ただし、コアコンポーネントでは高利潤を保ち、製品設計そのものは自社が握って、他社の追従を許さない。この流れは(2)(3)(4)(5)に相当するだろう。

(1)のイノベーションとしては、新製品の性質に関して、持続的イノベーションと破壊的イノベーションに分類できる。前者は単なる品質改善であり、生活習慣そのものを変更するものではない。一方で、破壊的イノベーションは生活習慣を変えてしまう新製品であり、それは「新市場型破壊」と「ローエンド型破壊」に大別できる。これは行動経済学的に説明できるのではないだろうか。

人々はそれぞれの満足度に「基準点」を持つ。もしボクが夕食に寿司が食べられるならば大いに喜ぶ。しかし、寿司屋が満員でアウトバックになった場合、素直に喜ぶべきなのに複雑な気持ちになる。つまり、既存の消費者は新製品を既存製品との比較で考えるが、無消費者は新製品を無消費との比較で考える。この「無消費への対抗」が新市場型破壊の鍵となっており、普段何気なく思っている「片付けるべき用事」を済ますために、新製品を「雇う」のである。「電車の待ち時間の暇を潰す」ためにニンテンドーDSを1万5千円で「雇う」ということである。そのために、市場調査というのは「得意としている製品ごと」や「職業や年齢層ごと」ではなく、「片付けるべき用事ごと」の軸でとらえるのが正しい。

ローエンド破壊は、高級メーカーと廉価メーカーを想定する。ひとつの製品カテゴリの中で、廉価メーカーは低品質製品を生産するが、高級メーカーは低品質製品に対抗するのではなく、高品質製品に利を見出す。そのため廉価メーカーは低品質製品で稼ぎ、その市場に定着する。ローエンドに定着した廉価メーカーは、低品質製品から高品質製品へと徐々に進出していく。高級メーカーが新製品を見出すことは難しく、高級メーカーにキャッチアップするだけの廉価メーカーの追い上げは容易である。市場を食われている分、高級メーカーの利潤率は低下しており、市場を食っている分だけ廉価メーカーは有利に働く。廉価メーカーは廉価品を基準点にしているから、高級品への上昇は容易い。高級メーカーは高級品を基準点にするので、それ以上の高級化が難しい。

結局は、「良いものを安く」ということが商売の秘訣のようである。「良いものなのに売れない」という態度や「高く売れるために良いものを作る」という態度ではいけないのだ。