2010/11/29

広い海へ出てみよう

東京海洋大客員助教授・さかなクン

 中1のとき、吹奏楽部で一緒だった友人に、だれも口をきかなくなったときがありました。いばっていた先輩(せんぱい)が3年になったとたん、無視されたこともありました。突然のことで、わけはわかりませんでした。
 でも、さかなの世界と似ていました。たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽(すいそう)に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃(こうげき)し始めたのです。けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。

 広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。

 中学時代のいじめも、小さな部活動でおきました。ぼくは、いじめる子たちに「なんで?」ときけませんでした。でも仲間はずれにされた子と、よくさかなつりに行きました。学校から離れて、海岸で一緒に糸をたれているだけで、その子はほっとした表情になっていました。話をきいてあげたり、励ましたりできなかったけれど、だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。

 ぼくは変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。広い空の下、広い海へ出てみましょう。

(朝日新聞2006年12月2日掲載)

2010/11/28

経済学の実証

経済学の実証について確実なのは以下の3つ。
(1)データ購入は概して金がかかる。
(2)秘匿扱いの生データは簡単に見られない。
(3)スポンサー付きプロジェクトでデータ集めに行ける可能性はある。
つまり、大学院で経済学を専攻するときには理論に逃げるか、実証の権威なる先生につくことが最善と思われる。そして折角入手したデータも欠損値だらけだったり、誤字脱字あったりして面倒である。
おそらく実社会で手っ取り早いのはデータマイニングであって、構造推定のチャンスはなかなかありえない。

2010/11/25

無限の猿定理

ランダムに文字列を作り続ければどんな文字列もいつかはできあがるという定理

2010/11/22

Lu, Lu and Tao (2010)

Lu, Lu and Tao (2010, JIE) "Exporting Behavior of Foreign Affiliates: Theory and Evidence"
(1)高生産性の内資企業は輸出する
(2)低生産性の外資企業は輸出する
(3)最高生産性の外資企業は輸出せず中国国内販売のみ
(4)中生産性の外資企業は輸出と中国国内販売双方
(5)最低生産性の外資企業は輸出のみ
ということを中国の年次データを使って実証した。手法はダミー変数。
最初の内資企業については既存の文脈通りであるが、その次の含意および残り3つの含意は新しい発見となっている。輸送コストの急速な低下によるグローバル化は直接投資の経済学的文脈を要請している。それをMelitzモデル、すなわち企業レベルによる分析に繋げ、圧倒的な観測数を持つ中国の企業データを使って分析したということが売りになっている。

Ramen Profitable

http://naofumi.castle104.com/?p=696
Ramen Profitable
ベンチャーは創業者のラーメン代さえ賄えればよいという立場。
アメリカのベンチャーってベンチャー文化を形成しているよなあ。
Entrepreneur の経済学的文脈ってないのかな。

2010/11/16

【調査】金銭報酬は「やる気」をくじく 脳科学実験で裏付け[10/11/16]

1 :やるっきゃ騎士φ ★ :2010/11/16(火) 08:07:05 ID:???
やりがいがある課題でも、金銭報酬によって自発的な「やる気」が低下してしまうことが、
玉川大学脳科学研究所の松元健二准教授やドイツ・ミュンヘン大の村山航研究員らによる
脳科学実験で裏付けられた。このようなモチベーションの変化は「アンダーマイニング効果」
と呼ばれ、行動実験では知られていたが、脳活動の変化をとらえたのは初めて。
米科学アカデミー紀要(電子版)に発表する。

大学生の男女28人を成績に応じた金銭報酬を提示したグループと、報酬を提示せずに
実験後に定額の報酬を払うグループに分け、ストップウオッチをできるだけ5秒近くで
止める課題をやってもらった。
実験中の脳活動の変化を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で測定すると、
最初の実験では両グループとも課題に対する意欲や達成感に関係する前頭葉や大脳基底核が
働いていた。

しかし、報酬を支払わないことを告げた2度目は、報酬を約束されていたグループでは
脳活動の高まりが消えて「やる気」が低下したのに対し、
最初に報酬が提示されなかったグループは、1回目と同様の脳活動を示した。
機械的にストップウオッチを止めるだけの「やる気の起きない課題」では、このような
脳活動の変化は見られなかった。

また、休憩時間の行動を観察すると、報酬を提示したグループで課題に取り組んだのは
14人中5人だったが、報酬と無関係のグループは14人中12人が積極的に課題を
楽しむなど、自発的な「やる気」の差が顕著にあらわれた。

ソースは
http://sankei.jp.msn.com/science/science/101116/scn1011160500000-n1.htm

Toyabe, Sagawa, Ueda, Muneyuki and Sano (2010)

http://www.nature.com/nphys/journal/vaop/ncurrent/abs/nphys1821.html
Toyabe, Sagawa, Ueda, Muneyuki and Sano (2010) "Experimental demonstration of information-to-energy conversion and validation of the generalized Jarzynski equality," Science.
http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/pressrelease_files/kouho_926d762ef5d729c7544d1276739468c5_1289788403.pdf
【背景】
車のエンジンは燃料を燃やして温度差を作り、これによりピストンを動かして動作する。しかし、温度差がなければピストンは動かず、エネルギーを取り出すことはできない。これは熱力学第2法則(エントロピー増大則)として知られ、科学における最も基本的な法則の1つである。しかし、1867 年、ジェームズ・クラーク・マックスウェルは、仮想的な悪魔を考えて、この法則に疑問を突き付けた。この悪魔は、分子の動きを観察し、それに応じてシステムを制御する。すると、温度差がないところからエネルギーを取り出せ、熱力学第二法則を破ることができるように見えてしまう。これは、科学史上の重大なパラドックスとして知られ、熱力学第2法則に根本的な疑問を突き付けた[1]。それから約 150 年が経ち、マックスウェルの悪魔はパラドックスではなく、悪魔が情報を処理するのに必要なエネルギーを含めれば、熱力学第二法則が破れないことが分かった。ただし、その理解の過程で、測定で得た情報に基づいて制御を行うこ情報をエネルギーに変換することに成功! “マックスウェルの悪魔”を実験により世界で初めて実現。新規ナノデバイスの実現に期待。 と(フィードバック制御)により情報をエネルギーに変換できるという重要な概念が生まれた。しかし、その科学的重要性にも関わらず、この情報-エネルギー変換は未だに実現できていない。

【実験概要】
実験の概念図を図1に示す。らせん階段の上で熱揺らぎによってランダムに運動(ブラウン運動)する粒子を考える。粒子は上にステップしたり下にステップしたりするが、勾配があるので、平均的には階段を下る(図 1a)。しかし、たとえば、粒子の位置を測定し、粒子が上にステップしたら粒子の後ろに壁を置く。再び、粒子が上にステップしたら粒子の後ろに壁を置く。これを繰り返すと、粒子に階段を登らせることができると期待できる。壁を置くのに理想的にはエネルギーが必要ないことが知られている。したがって、外からエネルギーを供給せずに、粒子に階段を登らせることができる。これは、フィードバック操作により情報をエネルギーに変換することで、粒子を駆動できたと解釈できる。 発表者らは、新規に開発した実験系を用い、このようならせん階段状ポテンシャルを回転ブラウン粒子に加えた。そして、リアルタイム制御システムを構築し、実際に粒子を勾配に逆らって登らせることに成功した。さらに、測定で得た情報量と粒子が得たエネルギーを精密に測定することにより、情報をエネルギーに変換できることを初めて示した。変換効率は約 30%であった。また、このような情報エネルギー変換が新規の理論によって支配されていることを示した。

【実験詳細】
マイクロメートル(1マイクロメートルは 1 ミリメートルの 1000 分の1)サイズのプラスチック粒子を粒子の1点でガラス上に付着させた(図 2a)。すると、粒子は固定した点の周りで自由に回転する回転ブラウン運動を示した。この粒子に、外から高周波の交流電圧を加えることで、らせん階段状のポテンシャルを実現した(図 2b)。さらに、粒子の角度を測定し、得られた情報に応じてポテンシャルをスイッチさせるリアルタイム制御系を構築した(図 2c)。

図 2:a、 実験系。 2個連なった粒子を 1 点でガラス上に付着。これに楕円状の回転電場を加えることで、らせん階段状のポテンシャルを実現した。b、 粒子に課されたらせん階段状ポテンシャル。c、 フィードバックサイクル。このサイクルを繰り返すと、粒子がポテンシャルを登っていくことが期待される。

その結果、粒子をポテンシャルの勾配に逆らって登らせることに成功した(図 3a)。さらに、測定で得た情報量、粒子が得たエネルギー、スイッチによって粒子にした仕事の全てを精密に見積もった。すると、粒子はスイッチによってされた仕事以上のエネルギーを獲得したことを発見した。これは、測定によって得た情報を粒子のエネルギーに変換できたことを示している(図3b)。


図 3:実験結果。情報をエネルギーに変換することに成功。

また、発表者ら(沙川と上田)によって新しく導かれた等式[2]が成り立つことを示した。これは、フィードバック操作とエネルギーを結びつける重要な式であり、情報をエネルギーに変換する「情報熱エンジン」が満たすべき根本的な原理である。

【期待できる波及効果】
マックスウェルの悪魔は熱力学の根本に関わる概念であり、これを実現できた学問的意義は高い。科学者以外にもよく知られた話題であり、多くの人が科学に興味を持つきっかけになると期待できる。また、情報を媒介して駆動する新規のナノデバイスを実現できる可能性があり、ナノサイエンスへの波及効果が期待できる。

【今後の課題】
本研究では、「マクロな悪魔」(コンピューターや測定装置など)が「ミクロな粒子」を制御して情報をエネルギーに変換することに成功した。今後の課題としては、情報を自ら処理するような「ミクロな悪魔」、すなわち、自律的に動くナノデバイスを作ることが挙げられる。これは、現在の微細加工技術を応用すれば、近い将来に実現できると期待している。また、制御方式を改善することで、本研究によって得られた
なるほど?

2010/11/15

Timeline of career theories and models

外資傾向な人たちがやたらplanned happenstanceを押し出すのでキャリア理論を鳥瞰。小生の興味対象のコーチング理論が最先端みたいに書いてあるけど、キャリアと繋がるのか?!

http://www2.careers.govt.nz/timeline_career_theories.html
Early 1900s

Theory:
Person-environment fit, trait factor

Names:
Parsons, Williamson, Holland
Vocational guidance is accomplished first by studying the individual, then by surveying occupations, and finally by matching the individual with the occupation.

Late 1950s

Theory:
Developmental

Names:
Ginzberg & Associates, Tiedman, Super, Gottfredson, Roe
Career development is a process that takes place over the life span. Career development activities should be designed to meet the needs of individuals at all stages of life.

1960s

Theory:
Client-centred

Name:
Rogers
Career development is focused on the nature of the relationship between the helper and client. It encompasses the core conditions of unconditional positive regards, genuineness, congruence and empathy.

Late 1970s

Theory:
Social learning

Name:
Krumboltz
The individual's unique learning experiences over their lifespan develop primary influences that lead to career choice.

1980s

Theory:
Post-modern

Name:
Kelly, Cochran, Jepsen
Truth is discovered subjectively through dialogue rather than through objective testing. This approach emphasises the individual’s experience and decision making through exploring personal constructs and the client’s narrative about their life.

1990s

Theory:
Neuro-linguistic programming

Names:
Richard Bandler, John Grinder
A way of coding thinking, language and behaviour based on the principle that changing the way one thinks can change behaviour.

1990s

Theory:
Happenstance

Name:
John Krumboltz
Chance events play a role in every career. The goal for clients is to generate beneficial chance events and have the ability to take advantage of them.

1990s

Theory:
Narrative therapy

Names:
Michael White and David Epston, Gregory Bateson
Clients are encouraged to separate themselves from their problems (ie, the problem becomes external). The client makes sense of their experiences by using stories.

1990s
(引用注:これはNZの公的機関のwebpage)
Theory:
Te whare tapa wha

Names:
Dr. Mason Durie
Maori health is a balance between four interacting dimensions: te taha wairua (the spiritual side); te taha hinengaro (thoughts and feelings); te taha tinana (the physical side) and te taha whanau (family).

2000s

Theory:
Coaching

A model of practice. All parts of the client’s life are taken into account through regular sessions.

2010/11/10

Ghana GDP jumps up

http://blogs.cgdev.org/globaldevelopment/2010/11/ghana-says-hey-guess-what-we%E2%80%99re-not-poor-anymore.php
計測方法を改めてガーナのGDPが63%上昇したんだとか。日本も計測方法いかんでGDPがかわるかも!とくにサービス業は計測が難しいらしいぞ?

デレク・シヴァーズ 「目標は人に言わずにおこう」

Derek Sivers: Keep your goals to yourself

2009年、心理学の実験で164人の被験者を、半分には目標を黙らせ、半分には目標を宣言させた。宣言したほうは途中で投げ出した上に「目標に近づいた」と思う傾向があり、そうでないほうは「まだまだ目標から遠い」と頑張る傾向があった。

この実験正しいの?

2010/11/09

江頭2:50名言集

[江頭2:50名言集]
・幸福は自己満足 不幸は被害妄想
・善光寺はオレが守る
・マスコミって適当だぜ
・あのね、目が前についてるのは前に進むためなんだよ
・俺が反省したら面白くないだろ?
・まずい事をやるタメに、俺は呼ばれたのさ
・ハイリスク・ノーリターン
・俺、この番組に要りますか?
・ただ笑わせたい。 だって気持ちいいですもん
・いける! きっといける! 俺ならいける! だから…もう一度やらせてくれ!
・死にたくなったら俺がお笑いやってるところを見てくれ。 死ぬのが馬鹿馬鹿しくなるから
・もっとダメなやつがいるって笑い飛ばせ
・人生は何度だってリセットできんだよ。 俺を見ろ。笑え。 笑って泣け
・諦めた瞬間に老いは始まってるから
・笑えてるやつには、笑えるという幸せを、幸福を知って欲しい
・人としての底辺?いいじゃねぇか。 どんなにどん底にいても、どんなにボロボロになっても生きれば。 生きること自体がお前の輝きだ
・人は生きる上で笑われる者になるか、笑う者になるか…選ばなきゃならないんだよ
・全てを失ったら何も失うものなんかない。 俺は常に底から這い上がって笑いを取ってるんだ
・町中で俺に中指立ててる奴がいたら、俺は「 I LOVE YOU 」って言ってやる
・99人があきれても、1人が笑うなら俺達の勝ちじゃねぇか
・全部オンエアー不可能にしてやる
・俺はずっと戦っていくからな! テレビ局がどれだけ俺を叩こうと 俺は全部乗り越えてやるからな! これだけはお前らに約束する!
・恥を捨てることだよ!
・俺にもし子供がいたとしてその子が風邪で寝込んだら 俺はめちゃイケ行かないぜ? だから結婚はしない
・人間いつ死ぬかわからないから その時の全てを出し切りたいんだ
・気持ち悪いって言われることには慣れたけど、たまに「死ね」って言われるんだ。 俺は言ってやりたいよ。 こんな人生死んだも同然だってね
・生まれた時から目の見えない人に空の青さを伝える時何て言えばいいんだ? こんな簡単なことさえ言葉にできない俺は芸人失格だよ
(NAVERまとめ)

2010/11/03

Ilzetzki, Mendoza, and Vegh (2010)

http://unrepresentativeagent.blogspot.com/2010/11/more-on-fiscal-multiplier.html
1. 途上国においては、Impact Multiplierはマイナスである(つまり、政府支出が増加したその四半期にはGDPは減少してしまう)。具体的にはImpact Multiplierは-0.21、Long-run Cumulative Multiplierは0.18である。先進国においては、Impact Multiplierは0.37、つまり正であるがとても小さく、Long-run Cumulative Multiplierは0.80である。

2. 変動相場制(Flexible exchange rate)を採用する国と、固定相場制(Fixed exchange rate)を採用する国で別々にFiscal Multiplierを推定した場合、変動相場制を採用する国のMultiplierは基本的にゼロである。固定相場制の国では、Impact Multiplierは小さい(0.09)もののLong-run Cumulative Multiplierは1を超える(1.5)。この結果は単純なマンデル・フレミングモデルと整合的である。

3. 経済の開放度(Openness to Trade)もMultiplierの大きさに影響を与える。開放度が高い国のMultiplierは短期的(Impact Multiplier = -0.28)にも長期的にも(-0.7)マイナスである一方、開放度が低い国のMultiplierは短期的にはゼロだが長期的には1を超える(1.29)。

4. 政府債務の多い(例えば政府債務の対GDP比60%を超える国と超えない国を比べている)国のMultiplierは短期的にはゼロ、長期的にはマイナス(-2.3)である。債務が大きい国ほど、政府支出が増加した場合に、将来の財政引き締めによる債務の削減が強く意識されるので、いわゆるRicardian Equivalenceが成り立つ状態に近くなる、というストーリーが考えられる。

5. これらの結果は政府支出の中でも消費(Government Consumption)に着目しているが、政府の投資(Government Investment)に関するMultiplierもGovernment Consumpitonに関するMultiplierと大まかに言って同じような特徴を示している。

2010/11/02

LPI-scale

http://www.simul.co.jp/training/course_english/lpi-scale.html
サイマルではレベルチェックとして、LPI (Language Proficiency Interview)方式と呼ばれる、口語による英語能力評価のインタビューテストを採用しています。アメリカ国務省所属の国際研修機関FSI(Foreign Service Institute)が開発した評価基準に基づくもので、国際的に広く利用されています。

評価基準は、0、0+、1、1+、2、2+、3、3+、4、4+、5の11段階に分けられ、プラスは次のレベルに近いことを示しています。目安としては、大部分の大学卒新入社員はレベル1、業務に必要な英語力は最低レベル2、できればレベル2+が望ましいと言えます。レベル3以上は自在の英語力を示しているので、これ以上のレベルを区別することは現実には必要ではありません。

日本人英語学習者に最も多いレベル1は、幅が広く、より細分化された評価が必要となります。

日本人の殆どはレベル1の中であるとサイマルは言っている。TOEICが800点、900点と言っているうちはまだまだこのレベルなのだ。

知識とは特定のモデルへのコミットメントである

帰納法をめぐる問題
http://plaza.rakuten.co.jp/oniyannma9/diary/200908120000/
近代においてヒュームは帰納法に対して重要な懐疑をもたらした。彼によると、帰納法による知識の一般化は「自然の斉一性の原理」(principle of the uniformity of Nature)を前提にしているという。つまり、過去を参照した未来に対する予測は、心理効果によってもたらされる根拠なき信念であって合理的な推測ではないという考えである。

合理的な意思決定とは何か
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51486464.html
意思決定理論の一部には、ヒュームの問題はベイズ理論によって解決され、帰納法のアルゴリズムは存在すると主張する人がいる。ベイズの定理とは、次のようなものだ:事象Aの起こる事前確率をp(A)、事象Aが起こるとき事象Bが起こる事後確率をp(B|A)のように書くと、
p(B|A)=p(B)・p(A|B)/p(A)
...しかし問題は、どうやって事前確率を知るかである。
...つまりベイズ理論は、モデルを選んだあとの意思決定を示しているにすぎない。

したがって著者は、意思決定とは認識論的な問題であり、知識とは特定のモデルへのコミットメントだと結論する。本質的な意思決定はモデルの選択だが、それについてはやはりヒュームの問題が避けられない。ベイズ理論の元祖であるサベッジは、この理論が事前確率を計算できる「小さな世界」の理論であることを断っている。母集団が無限にある「大きな世界」では、そこから何を母集団に選ぶかという段階で主観が入るため、帰納のアルゴリズムはやはり存在しないのである。

雀鬼



雀鬼シリーズは全5巻、真・雀鬼シリーズは現在19巻である。主演で、薬物中毒の清水健太郎の復帰が望まれる。裏の世間では麻雀で大きな意思決定をなされ、その大きな麻雀勝負の打ち手のプロを裏プロと言う。その裏プロ勝負で20年間無敗の伝説を作り、引退した桜井章一を主人公としている。新宿で活躍したので、「ジュクの雀鬼」と呼ばれる。どうみても「実話」だ。

天運・地運の話は何度も出てくる。天運は予め定められた運、地運は自分によって作り上げる運である。考えてみれば、配牌はランダム。山を積んだ時点ではランダム。しかし、そこからの捨て牌選択はランダムではなく、自分の意思であり努力である。では、天運を呼ぶにはどうするか。桜井章一は「素直」だと答える。天運を素直に向かい入れることが大事で、普段から素直に行動しなければならない。

イカサマとは違って、実社会でも役立つ。ハイゼンベルク、チャイティン、ゲーテルなどの貢献から、実社会には不確実性が必ず含まれる。え?風水?なにそれ。

http://nocall.blog50.fc2.com/blog-entry-108.html