http://plaza.rakuten.co.jp/oniyannma9/diary/200908120000/
近代においてヒュームは帰納法に対して重要な懐疑をもたらした。彼によると、帰納法による知識の一般化は「自然の斉一性の原理」(principle of the uniformity of Nature)を前提にしているという。つまり、過去を参照した未来に対する予測は、心理効果によってもたらされる根拠なき信念であって合理的な推測ではないという考えである。
合理的な意思決定とは何か
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51486464.html
意思決定理論の一部には、ヒュームの問題はベイズ理論によって解決され、帰納法のアルゴリズムは存在すると主張する人がいる。ベイズの定理とは、次のようなものだ:事象Aの起こる事前確率をp(A)、事象Aが起こるとき事象Bが起こる事後確率をp(B|A)のように書くと、
p(B|A)=p(B)・p(A|B)/p(A)
...しかし問題は、どうやって事前確率を知るかである。
...つまりベイズ理論は、モデルを選んだあとの意思決定を示しているにすぎない。
したがって著者は、意思決定とは認識論的な問題であり、知識とは特定のモデルへのコミットメントだと結論する。本質的な意思決定はモデルの選択だが、それについてはやはりヒュームの問題が避けられない。ベイズ理論の元祖であるサベッジは、この理論が事前確率を計算できる「小さな世界」の理論であることを断っている。母集団が無限にある「大きな世界」では、そこから何を母集団に選ぶかという段階で主観が入るため、帰納のアルゴリズムはやはり存在しないのである。
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