2009/09/12

Jensen and Miller (2008)

Jensen, Robert T., and Nolan H. Miller. 2008. "Giffen Behavior and Subsistence Consumption." American Economic Review, 98(4): 1553–77.

ギッフェン財をはじめて実証したかもしれない論文とされる。消費モデルとしては栄養に着目する。パンは低予算で高カロリーを得たい。食肉は美味しいので食べたいが、支出に対するカロリーはできるだけ抑えたい。こうした2財をベーシック財とファンシー財と呼ぶ。

このとき、貧困者がパンの価格高騰に直面したことを考えよう。このとき、食肉の消費を増やしたいかもしれないが、カロリーが減ってしまうので増やすことができない。ゆえに、パンの消費を増やすことになる。

こうした観点から中国の貧困層を狙って社会実験をした。湖南ではコメがギッフェン財的であり、甘粛ではコムギがややギッフェン的である、という結果が得られたようである。

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