このNudgeという本が読み途中で床に転がっているのだが、行動経済学の本である。この人気の行動経済学は、経済学の傍流に過ぎず、以下のように断じられている。
http://blog.livedoor.jp/yagena/archives/50564161.html
「行動経済学/実験経済学/神経経済学に関連するセッションが一つもない」(中略)私は行動経済学系の専門家ではないので断定的なことは言えませんが、書かれる関連論文の本数は已然として多いものの、昔と比べると、革新的な論文が量産されているような印象はあまりありません。(中略)世間で盛り上がりを見せるこれらの分野に対して、一定の距離を置いて冷静に見つめ直すべき、というプログラム委員会の強い意思表示である可能性もあるのではないかと思います。(後略)http://unrepresentativeagent.blogspot.com/2009/12/rant-on-behavioural-economics.html
行動経済学なるものが正確に何を指すのか僕にはよくわからないけれど、hyperbolic discountingとかloss aversionとかのような普通でない(exotic) preferenceであれば、habitのように、これまで使われたフレームワームに取り入れられて終わるのではないだろうか。経済学の「標準的な」フレームワークはとても柔軟である。(中略)わけのわからない些細なことをちょっと変わった仮定を使って説明するよりも、マクロ経済学の観点でいえば、標準的なセットアップで最適とされる政策と「行動経済学的」な仮定の下で最適な政策が大きく異なる、というような例がほしい。そりゃーそーだわ。ミクロ的基礎付けにどうやって応用するかが第一関門で、そうすると結局単純化した形で取り込まれることになるわけで、そうすると結局既存のモデルと大差がなく、既に取り込まれているとも言える。
多田洋介(2003)『行動経済学入門』日本経済新聞社。
http://chachaimemo.blogspot.com/2009/03/2003.html
日本経済学会2008年度石川賞講演論文「行動経済学は政策をどう変えるのか」
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/~iwamoto/Docs/2009/KodoKeizaigakuhaSeisakuwodoKaerunoka.pdf
↑内容は面白いが、引用しにくいし、まとめられないからpdfを直接読むと良い。
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