経済論戦は甦るより。
Calomiris, Charles W. and Berry Wilson (2004) "Bank Capital and Portfolio Management: The 1930s “Capital Crunch” and the Scramble to Shed Risk," Journal of Business.
企業家が投資家を選ぶという逆選択に対して、投資家は二通りの方法で対抗できる。第一に、融資を減らして、流動的な資産に持ち替えることである。第二に、不良債権の発生が預金に悪影響を与えないように、増資によって自己資本のバッファを増やすことである。大恐慌におけるニューヨークの市中銀行は圧倒的に第一の方法であり、貸出量の簿価と流動資産の比率を見ると、1922年から1931年にかけて2.06から3.33に上昇していたものの、それ以降低下を続けて1940年には0.25となった。第二の方法に関しては1930年以降の市中銀行は増資をしていないという事実がある。
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