2009/08/03

Peek and Rosengren (2000)

経済論戦は甦るより。

Peek, Joe and Eric S. Rosengren, 2000. "Collateral Damage: Effects of the Japanese Bank Crisis on Real Activity in the United States," American Economic Review 90, 30-45.
不況下では貸し手のストック減少のみならず、借り手の投資縮小が考えられる。邦銀の貸し渋りの影響から借り渋りの影響を除去するために、不況の影響を受けていないアメリカ企業への貸出を見る。すると、米銀や日本以外の外国銀行からの貸出はパターンやトレンドは見られない。しかしながら、邦銀の貸出は1986年から1991年まで急速に上昇した後、1992年から急激に下落した。これは株価半減による含み益の消滅から、バーゼル協定の定める自己資本を資産圧縮によって確保する必要があり、長期的関係のない海外案件から貸し渋りをしたと推測される。

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