開発経済学で結構重要な先生。
安場先生のご研究は経済発展の理論的・実証的・比較経済史的研究に関わる,きわめて幅の広いものである。たとえば,アメリカにおける出生率の研究や米国奴隷制の研究はアメリカ経済史に大きな影響を残した。また,わが国で数量経済史(Quantitative Economic History)と呼ばれる分野における,戦前日本の生産指数や統計の信憑性の検討,日本経済の二重構造に関する考察,海上輸送と工業化についての研究等は学界の財産となっている。安場先生は1970年代からアジア諸国の経済発展にも関心を持たれ,この分野でもパイオニアとなられた。その上で,安場先生はその著書『東南アジアの経済発展:経済学者の証言』(ミネルヴァ書房,2002年11月刊)において,ご自分の立場を「新古典派ラディカル政治経済学」とまとめられた。
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