Ge Dongsheng (2009) "Architectural Attribute of Component and Transaction Pattern Choice"
(1)アーキテクチャの類型が取引パターンに影響を与えることがわかった。日本においてはインテグラル型であるが、中国においては擬似オープン型であった。
(2)取引パターンがコンポーネントの設計方法に影響を与えることがわかった。中国ではリバース・エンジニアリングが見られた。要するに、先進国の製品を分解して、金かかるところを調べて、安いものを組み立てなおすということである。
(3)アーキテクチャと取引パターンの関係は市場においても違いが見られた。日本においては品質を重視するが、中国では価格を重視することがわかった。
(4)アーキテクチャと取引パターンの関係が産業ダイナミクスや企業の能力構築に影響を与えることがわかった。中国においては、購買システムを通じてリードタイムの短縮とコスト削減をサプライヤーに依存しているものの、現地自動車メーカーは能力構築に気合を入れる傾向にある。コアコンポーネントに関わるリバースエンジニアリングを行なわなければ、製品開発を行なうためのシステムと評価能力が蓄積できない。
先進国のサプライヤーにとっては、アウトソースをするにあたっては、アーキテクチャの類型や能力・環境といった観点に注意をしなければならない。新興国のサプライヤーにとっては市場を利用する一方で、システム統合と評価能力の構築を第一の課題としなければならない。
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