2009/07/02

Hayashi and Prescott (2002)

Hayashi, Fumio and Edward C. Prescott (2002) "The 1990s in Japan: A Lost Decade," Review of Economic Dynamics.

Model
production function
+utility function +b.c. (household)+b.c. (government)+r.c.
細かいことは省略するとして生産関数にTFPと労働時間がかかっていることに留意。理論的にはTFPとか労働時間という供給面で停滞を説明できるはず。(ただし、一般的に言われているように時短が強調されているという印象はなかった。)

Empirics
Calibration+Shooting Algorithm
その結果、TFP成長率が問題となる。労働時間については週40時間労働を下回ることはないとしていて、TFP成長率がかつての輝きを取り戻せば労働時間も一緒に伸びて、均衡水準(growthではなくlevel)もまた昔どおりになる。
一方、Credit Clunch Hypothesisについては上記のモデルの枠外で別に考察。SNAにおける投資、財務省の調査、ローン残高の伸び率と経済成長率の単回帰という3つのアプローチ。いずれも否定的であるとしている。(←リーマンショックの後に貸出が伸びているけど。)

Conclusion
失われた10年の原因はクレジットクランチではない。
TFP成長率の低下が原因である。これは政府が衰退産業に補助金を出したことが原因であろう。(←本論のどこに書いてあったのか不明)

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