ロナルド・A・ハイフェッツ、ドナルド・L・ローリー(2002)「リーダーシップの新しい使命」『リーダーシップ 』ダイヤモンド社。
競争力と挑戦に対するプレッシャーの両立にあたって、リーダーが注意しなければならないのは次の3点である。
(1)人々がセルフ・マネジメントできる環境を作り出さなければならない。
(2)方向性を示し、新しい役割と責任を与え、衝突をうまく調整し、規範を形成しなければならない。
(3)リーダーとしての存在感を保つとともに、その苦痛に対して平然と振舞わなければならない。
ヤン・カールソンによれば、リーダーシップの重要な役割のひとつは「メンバー同士が耳を傾けあい、相互に学習しあうようにすること」だという。互いに利用しあって問題解決を導く組織文化を定着させるのである。さらにカールソンは「各々のメンバーが問題を発見することだ。もし問題を認識し、自分自身でそれを解決しようとしなければ、成功はおぼつかない。」と語っている。トップがビジョンを掲げ、それで組織が統一されるというリーダーシップは破綻してきている。ここにボトムアップのリーダーシップが求められる。試行錯誤しながら戦略を立案、実行していくようにしなければならない。カールソンは「リーダーが果たすべき最も重要な役割は、人に自信を教え込むことだ。人はあえて危険を冒し、その責任を負わなくてはいけない。リーダーは、彼らが失敗したときにサポートし、バックアップしてあげなくてはならない。」と述べている。
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