2009/04/09

King (2002)

King, Ian (2002) "A Simple Introduction to Dynamic Programming in Macroeconomic Models," mimeo.

予算制約下の効用最大化問題、すなわち、異時点間の制約式が与えられたときの最大化問題を解く。
Step 1:生涯効用関数を期間ごとの効用関数に分解する。
U(x0,x1,..;u0,u1,...)=u0(x0)+u1(x1)+...
制約式はもともと期間ごとに別れている。
Step 2:予算制約式をスカラーごとに分ける。
xがベクトルのときは制約式を要素ごとに分解する。
Step 3:ラグランジアンを定義する。
とくにStep 2の作業によって、ラグランジュ乗数をスカラー(要素の数×期間だけ存在)として扱うことができる。
Step4:解くだけ。
control variableで一階条件を導出して、出てきたラグランジュ乗数をキャンセルする。

ラグランジアンを定義すれば済むだけに見える。ベルマン方程式の意味がわからない。能力不足か。
Case1:有限期間
Backward Inductionで考える。一番最後から初期変数を既知とするときの最大化問題を考える。既知とした初期変数をその前の期の最大化問題で表現する。この繰り返し。
Case2:無限期間
再帰的な関数を定義してCase 1と同じように任意の初期条件を与えても生涯効用関数の最大値を返すような関数を価値関数として定義する。たとえば、

が予算制約付きで与えられたとき、効用関数の総和を価値関数とすれば、割引を考慮した価値関数の差は期間効用関数なので


解き方は3通り。
Method 1:Brute Force Iterations
有限期間のBackward Inductionと同じように、無限期間後のW=0の状態を考えて、右辺の最大化問題を考える。右辺の最大化問題を解いて左辺のWが導出される。これを繰り返して、Wの収束値を求める。
Method 2:Guess and Verify
右辺のWの形を予想する。予想したWを右辺に代入して最大化問題を解く。それによって左辺のWが明らかになるが、最初の予想と合致しているか判断する。
Method 3:Using the Benveniste-Schienkman Formula
これを使うらしい。

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