ハワード・ガードナー(2005)『リーダーなら、人の心を変えなさい。』朝倉和子訳、ランダムハウス講談社。
図書館でコーチング論を探していると、この本を見つけたので、邦題を信頼して借りた。しかし、中身はリーダー論ではなく、心の変化を認知心理学からアプローチするものである。最初の数ページをパラパラ読んで、自分には合わない、この本を読んでも使いこなせない、と思った。ハッとして原題を確認すると、「Changing Minds: The Art and Science of Changing Our Own and Other People's Minds」であった。中身はそこまで読んでいないが、販促用の邦題ではないだろうか。
心の変化をとらえるためには、心とは何かということから始める。どうやら心の中はコンテンツというモヤモヤした記憶と、知性という思考の道具で構成されている。どんなコンテンツを持っているのか、どんな知性を持っているのかということは紙に書いたりすれば明確化できる。コンテンツや知性も認知心理学の研究対象ではあるが、この本では「心の変化」を主題とする。では、心の変化をどうやって研究したら良いかと言えば、事例研究なわけだ。心の変化といえばリーダーである。心動かすリーダーが少なくないからだ。しかし、リーダーだからと行って人の心を動かす必要はないし、リーダーでなくても人の心を動かすことはある。自分には経験が足りないので、この本はゴミ箱に投げ捨てる。
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