2009/02/10

ガルブレイス(1955, 2008)

ジョン・K・ガルブレイス(2008)『大暴落1929』村井章子訳、日経BP社。

1920年代といっても金融市場はかなり発達していた。株価指数を扱った投資信託だけでなく、ファンドオブファンズもあり、レバレッジにレバレッジをかけて何百倍もの効果を発揮していた。とくに激しかったのが、ゴールドマンサックスである。バブル崩壊前夜、企業向けの投資銀行業務と一般向けの証券仲介業務から投資信託に参入し、子会社としてゴールドマンサックストレーディングを設立した。企業合併、自社株買いで株価を上昇させ、投信子会社を設立する。その投信子会社には、普通株だけでなく、社債と優先株によるレバレッジをかけていた。最終的には、金融持株会社を株式交換で買収するのだが、発行時には104ドルだったゴールドマンサックストレーディング株が、バブル後には1.75ドルになっていたのである。

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