2009/02/02

玄田他(2003)

玄田有史、照山博司、太田聰一、神林龍、石原真三子、瀬沼雄二、佐々木和裕、阿部健太郎、草嶋隆行、森藤拓(2003)「雇用創出と失業に関する実証研究」『経済分析』第168号。

(1)「1998年の金融不況以後の雇用悪化の特徴とは?」

⇒雇用を支えてきた中小企業やサービス業の停滞深刻
⇒従業員の高齢化がすすんだ組織で雇用削減が顕在化

(2)「社会全体の少子高齢化が失業に与えるインパクトは?」

⇒高齢化は失業率の高い若年の割合を引き下げ、失業率の上昇を抑制
⇒ホワイトカラーと同時に、ブルーカラーの長期失業が中高年で深刻化

(3)「今後求められる中高年への雇用対策とは?」

⇒再就職のために企業と企業の連携を深める対策を
⇒民間再就職支援ビジネスの活用などカウンセリング充実を

(4)「パートタイムの増加はフルタイムの雇用を奪っているか?」

⇒フルタイムを減らす代わりにパートを増やしている事業所は少数派
⇒ただしフルタイムが減少するなかでパートタイムの「基幹化」も進む

(5)「自営業減少の特徴は?」

⇒自営女性の廃業に歯止めをかける対策を
⇒「失業から開業」は困難化しており期待薄

(6)「その他、必要な雇用対策全般について」

⇒失業対策と同時に非労働力対策を
⇒雇用創出・喪失に関する統計整備を

http://www.esri.go.jp/jp/archive/bun/bun170/bun168.html

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