現代社会のリーダーとは、集団が共通の目標を設定し、それを手助けする存在と定義され、ついて来る人々をどれだけ動員できるかにかかっている。脅迫して誘導するハードパワーと惹き付けて仲間にするソフトパワーを効果的に組み合わせて用いる能力、スマートパワーが必要である。2月8日付け日本経済新聞朝刊19面。古城佳子評より。
ところで国際政治における国力、国益とは何か。
相対的利益
軍事という観点で見れば、他国との強弱が国益に関わる。ゼロサムである。それに関連して、バランスオブパワー(かつての欧州の多極主義)、米ソ対立(二極主義)、覇権安定論(アメリカ一極主義)などの均衡状態が論じられる。
絶対的利益
経済という観点で見れば、他国の発展が自国に好影響となる。比較優位説のように、世界が相互依存することによって、世界全体の水準を上げることができる。他国依存によって独立した政治が難しくなるという反論も。たとえば日本は、原油の高騰に敏感で、禁輸に脆弱である。
ソフト・パワー(ジョセフ・ナイの独自性)
国力を軍事や経済といった観点で見るのがハード・パワーで、文化・コンテンツといった観点で見るのがソフト・パワーである。ソフト・パワーも国力の源泉だから、しっかり分析を。
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