2009/02/16

2009年02月16日付け日本経済新聞夕刊

2008年10-12月期のGDP増減率の内訳
前期比(%)実質名目
GDP-3.3-1.7
個人消費-0.4-1.3
住宅投資+5.7+4.0
設備投資-5.3-5.7
政府消費+1.2+0.1
公共投資-0.6-1.4
輸出-13.9-21.8
輸入+2.9-17.9
GDPマイナス12.7% 10—12月実質年率、35年ぶりの減少率
(中略)
10―12月期の実績は日経グループのQUICKが「コンセンサス・マクロ(経済予測)」で民間調査機関30社に聞いた直前の予測の平均値(前期比年率11.8%減)を下回った。

前期比年率換算-12.7%を分析する。
1)前期比が-3.3%のとき概算で-3.3×4=-13.2%となる。実際には前期比96.7%の4乗が年率換算で87.4%が出される。瞬間風速で大きくなれば年率ではさらに大きくなる。10-12月期の場合はリーマン・ショックであることは言うまでもない。

2)輸出の消滅
GDPの-3.3%をさらに分解する。消費がGDPの約6割、設備投資と政府消費と輸出と輸入がGDPの約15%と丸める。さらに個人消費と政府消費はGDPの大部分であるものの景気変動の要因ではない。設備投資(-0.78)、輸出(-2.08)、輸入(+0.43)に15%の係数をかけて説明できるのは-3.29%である。とくに輸出の貢献が大きい。

3)名目との差
実質はラスパイレスで算出しているので、名目と比べてデフレで上ぶれ、インフレで下ぶれする。輸入の名目が-17.9%であるにも関わらず、実質で+2.9%なのは資源価格の下落にほかならない。

0 件のコメント:

コメントを投稿